光線治療器や動物用治療器をはじめとする医療機器の製造販売、輸入販売を行っている医療機器メーカーの東京医研株式会社が販売しているマルチトロン。特定保守管理医療機器であるマルチトロンは身体の硬直や疼痛、または炎症のある部位を温めて、鎮痛や筋萎縮改善に用いられています。

主な使用方法は以下の3つです。

• 電気治療
• 超音波治療
• 赤外線治療

電気治療の場合は出力モードを選択し、吸着コードを出力端子に接続して吸着電極の腹水部に水を含ませます。超音波治療の場合は超音波電極のコネクタを出力端子パネルの超音波出力端子に接続し、超音波吸引ポンプを作動します。超音波電極を装着したら治療を開始できます。赤外線治療の場合は、LEDパッドのコネクタを出力端子パネルの赤外線出力端子に接続し、フィットバンドで患部に装着して治療を開始します。

いずれの治療法も、終了後は電極とコード類を洗浄し、ヒーターと電源スイッチは切っておきましょう。

操作自体はさほど難しくありませんが、患者様の状態によっては頭痛やめまい吐き気を催すことがありますので、治療中は患者様から目を離さないようにしてください。また、赤外線治療中は保護メガネを着用しましょう。

大変便利で各部位に使える機器ですが、適用対象外の人も少なくありません。

• 心臓ペースメーカー装着者
• 心臓に障害のある患者
• 血流増加、血管拡張によって何らかの障害を起こす可能性のある患者
• 血栓性静脈炎のある患者
• 感染性疾患のある患者
• 皮膚の過敏な患者
• 適用部位の皮膚に異常のある患者
• 事故や骨折後で内出血の可能性のある患者
• 妊婦
• その他、医師が不適当と判断した患者
• 眼（超音波治療のみ）
• 耳、脳
• 阻血組織
• 成長期の子供の骨端
• 感覚神経に障害がある部位
• 人工関節

また、保管方法にも気を配るようにしましょう。水のかからない場所に保管して、気圧・温度・湿度・風通し・日光・ホコリを含んだ空気などによって、悪影響が生ずるおそれのない場所に保管してください。傾斜、振動、また運搬時を含む衝撃などにも気を配って、安全状態の保持に努めましょう。

デリケートな機械であるため、東京医研株式会社では年に1回の定期点検を勧めています。
また、日ごろから電源コードや電極のコネクタ部の接触状況、電極の汚れや損耗、サビ、また含水部の汚れや損耗などの保守点検事項をチェックするようにしましょう。

超音波の熱および非熱生理学的反応による疼痛の緩解、微小マッサージ作用、および筋肉痛および関節痛の軽減を期待できる、低周波治療器・干渉電流型低周波治療器・超音波治療器組合せ理学療法機器のマルチトロンをぜひお試しください。