整骨院経営 2026年1月7日

柔道整復師の管理者研修とは?要件・内容・申込方法を解説

「整骨院を開業したい」「施術管理者として届出が必要になった」——このような場面で必要になるのが「管理者研修(施術管理者研修)」です。

2018年4月から、接骨院・整骨院の施術管理者になるためには、一定の実務経験に加えて、この管理者研修を修了していることが要件となりました。開業を目指す柔道整復師にとって、避けては通れない研修です。

しかし、「どのような内容の研修なのか」「申し込みに必要な要件は何か」「どこで受講できるのか」など、詳細を知らない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、柔道整復師の管理者研修について、目的・受講要件・申込方法・研修内容まで詳しく解説します。これから受講を検討している方は、ぜひ参考にしてください。


柔道整復師の管理者研修(施術管理者研修)とは

まずは、管理者研修の基本的な位置づけと目的について理解しましょう。

管理者研修の目的と位置づけ

管理者研修(正式名称:施術管理者研修)は、接骨院・整骨院で施術管理者となる柔道整復師が、適切な保険請求や施術所管理を行うために必要な知識を習得するための研修です。

この研修は、公益財団法人柔道整復研修試験財団が厚生労働省の委託を受けて実施しています。

管理者研修が導入された背景には、柔道整復師の療養費(保険請求)に関する不正請求問題があります。不正請求の防止と適正な保険制度運営のため、2018年4月から施術管理者の要件として研修修了が追加されました。

具体的には、2018年4月以降に新たに施術管理者になる場合、原則として管理者研修を修了していることが求められます。

この研修は、単なる形式的なものではなく、保険制度の仕組み、適正な療養費請求の方法、施術所の管理運営など、実務に直結する内容を学ぶ機会となっています。

管理柔道整復師と施術管理者の違い

「管理柔道整復師」と「施術管理者」は、似たような用語ですが、異なる概念です。

管理柔道整復師は、柔道整復師法に基づく概念で、施術所の構造設備や衛生管理について責任を持つ者を指します。施術所の開設届には、管理柔道整復師を記載する必要があります。

施術管理者は、療養費の受領委任に関する取り扱いにおける概念で、療養費の請求について責任を持つ者を指します。受領委任の届出には、施術管理者を記載する必要があります。

多くの場合、管理柔道整復師と施術管理者は同一人物が務めますが、法的な根拠や役割は異なります。管理者研修は、主に「施術管理者」として必要な知識を習得するためのものです。

実務上は、開業する院長がこれらの役割を兼ねるケースがほとんどです。開業を目指す方は、管理者研修の修了が必須要件となることを押さえておきましょう。


管理者研修の受講が必要なケース

管理者研修の受講が必要になる具体的なケースを確認しましょう。

独立開業するとき

最も一般的なケースが、自分で接骨院・整骨院を開業する場合です。

開業して保険施術(受領委任)を行うためには、施術管理者として届出を行う必要があります。2018年4月以降に新たに施術管理者になる場合は、管理者研修の修了が要件となります。

開業準備を進める中で「研修を受けていなかった」とならないよう、開業を決意したら早めに受講しておくことをお勧めします。研修の募集は定期的に行われていますが、申し込みが集中すると受講できない場合もあります。

勤務先から依頼されたとき

勤務している整骨院から、施術管理者になることを依頼されるケースもあります。

例えば、現在の施術管理者が退職する場合や、分院を出す際に施術管理者が必要になる場合などです。複数の院を展開するグループでは、各院に施術管理者が必要なため、スタッフに研修受講を依頼することがあります。

このような場合、勤務先から受講費用を負担してもらえることも多いでしょう。将来のキャリアアップにもつながるため、依頼があれば積極的に受講を検討してください。

施術管理者として届出を行うとき

施術管理者として受領委任の届出を行う際には、研修修了証の写しを添付する必要があります。

施術管理者の届出が必要になるのは、新規に施術所を開設し受領委任を行う場合、既存の施術所で施術管理者が変更になる場合、勤務先の施術管理者になる場合などです。

届出の際に研修修了証がないと手続きが進まないため、事前に研修を修了しておく必要があります。


管理者研修を受講するメリット

管理者研修の受講は、単なる要件充足だけでなく、様々なメリットがあります。

就職・転職で有利になる

管理者研修を修了していることは、就職・転職時のアピールポイントになります。

整骨院を経営する側からすると、将来的に施術管理者を任せられる人材は貴重です。研修修了者であれば、いざというときに施術管理者として届出ができるため、採用において有利に働きます。

求人票に「管理者研修修了者優遇」と記載されているケースもあります。特に、複数院を展開するグループや、分院展開を計画している整骨院では、研修修了者を積極的に採用する傾向があります。

現在の職場での昇給につながる

現在勤務している整骨院で、管理者研修を修了することで昇給につながる可能性があります。

施術管理者になれる人材は限られているため、職場内での希少価値が高まります。研修修了を機に、役職手当がついたり、基本給が上がったりするケースもあります。

また、実際に施術管理者に就任すれば、責任ある立場として給与アップが期待できます。将来のキャリアアップを見据えて、早めに受講しておくことをお勧めします。

将来の独立開業に役立つ

将来的に独立開業を考えている方にとって、管理者研修は必須です。

研修では、保険制度の仕組み、適正な療養費請求の方法、施術所の管理運営など、開業後に必要な知識を体系的に学ぶことができます。単なる資格要件としてだけでなく、実務に役立つ学びの機会として捉えましょう。

開業直前になって慌てて受講するのではなく、余裕を持って受講しておくことで、開業準備がスムーズに進みます。


管理者研修の申し込み要件

管理者研修を受講するためには、一定の要件を満たす必要があります。

実務経験が必要

管理者研修を受講するためには、柔道整復師としての実務経験が必要です。

実務経験として認められる条件

実務経験として認められるのは、柔道整復師の資格を取得した後に、施術所で柔道整復の業務に従事した期間です。

具体的には、保険医療機関(病院、診療所など)で柔道整復の業務に従事した期間、または施術所(接骨院、整骨院など)で柔道整復の業務に従事した期間が該当します。

実務経験の証明は、勤務先の施術所または医療機関の開設者・管理者が発行する「実務経験期間証明書」によって行います。

必要な実務経験の期間(2〜3年)

必要な実務経験の期間は、届出を行う時期によって異なります。

2018年4月から2022年3月までに届出を行う場合は実務経験1年以上、2022年4月から2024年3月までに届出を行う場合は実務経験2年以上、2024年4月以降に届出を行う場合は実務経験3年以上が必要です。

現在(2024年4月以降)は、3年以上の実務経験が必要となっています。

なお、研修の申し込み時点では実務経験の要件を満たしていなくても、研修修了後に施術管理者として届出を行う時点で要件を満たしていれば問題ありません。

優先度による受講者の決定

管理者研修は定員があるため、申込者が多い場合は優先度によって受講者が決定されます。

優先度が高い順に、すでに施術管理者として届出をしている者(経過措置対象者)、具体的な届出予定がある者(開業予定者など)、将来的に届出を予定している者となります。

特に、経過措置対象者(2018年4月より前から施術管理者だった方で、まだ研修を受けていない方)は最優先で受講できます。

優先度が低い場合、希望する日程で受講できない可能性があるため、早めに計画を立てて申し込むことが重要です。

申し込みに必要な書類

管理者研修の申し込みには、以下の書類が必要です。

受講申込書(柔道整復研修試験財団のWebサイトからダウンロード)、柔道整復師免許証の写し、実務経験期間証明書、受講料の振込証明書の写し、顔写真(オンライン申請の場合はデータ)が必要となります。

実務経験期間証明書は、勤務先の開設者または管理者に作成してもらう必要があります。退職した施術所の経験を証明する場合は、早めに依頼しておきましょう。

受講費用

管理者研修の受講費用は、16,500円(税込)です。

この費用には、研修の受講料、テキスト代、修了証の発行料などが含まれています。

受講料は申し込み時に指定の口座に振り込みます。振込手数料は申込者の負担となります。一度振り込んだ受講料は、原則として返金されませんので、申し込み前に日程をよく確認しましょう。


管理者研修のカリキュラムと内容

管理者研修の具体的な内容を確認しましょう。

研修期間・日程

管理者研修は、2日間にわたって実施されます。

研修は土日の2日間で行われることが多く、働きながらでも受講しやすい日程となっています。

研修会場は、全国各地で開催されるほか、オンライン(Web)での受講も可能です。オンライン受講の場合も、2日間のリアルタイム参加が必要です。

研修は年間を通じて複数回開催されます。開催日程は柔道整復研修試験財団のWebサイトで確認できます。

研修内容・カリキュラム

管理者研修のカリキュラムは、大きく分けて以下の内容で構成されています。

職業倫理では、柔道整復師としての職業倫理、患者との信頼関係構築、コンプライアンスの重要性などを学びます。

適切な保険請求では、療養費制度の仕組み、受領委任の取り扱い、適正な請求方法、不正請求の防止などを学びます。この部分が研修の中核をなす内容です。

適切な施術所管理では、施術所の開設届・届出事項変更届の手続き、施術録の作成・保管、衛生管理、広告規制などを学びます。

安全な臨床では、施術における安全管理、医療事故の防止、患者への説明と同意、他の医療機関との連携などを学びます。

研修は講義形式で行われ、テキストに沿って進められます。座学が中心ですが、事例検討やグループワークが含まれる場合もあります。

研修中のレポートについて

研修の修了認定を受けるためには、研修中に課されるレポートを提出する必要があります。

レポートは、研修で学んだ内容の理解度を確認するためのものです。研修期間中または研修終了後に提出します。

レポートの内容は、研修で学んだ事項の要約、自身の施術所運営への活用方法、保険請求の適正化に向けた決意など、研修内容に関連したテーマが出題されます。

レポートを提出し、研修に全日程参加することで、修了が認められます。特別な試験はありませんが、2日間の研修にしっかり参加し、レポートを提出することが必要です。


研修修了証の有効期限と更新

管理者研修を修了すると、「施術管理者研修修了証」が交付されます。

この修了証には有効期限があり、修了した日から5年間有効です。

有効期限が切れた場合、引き続き施術管理者として届出を行うためには、再度研修を受講して修了証を取得する必要があります。

現在施術管理者として届出をしている方は、修了証の有効期限を管理し、期限が切れる前に更新研修を受講するようにしましょう。

なお、更新研修の内容は新規の研修と同様です。受講費用も同額の16,500円(税込)がかかります。

有効期限が近づいたら、早めに更新研修に申し込むことをお勧めします。人気の日程は早く埋まることがあるため、余裕を持って計画しましょう。


管理者研修を受講する際のポイントと注意点

管理者研修をスムーズに受講するためのポイントと注意点をまとめます。

募集開始後すぐに応募する

管理者研修は定員があるため、人気の日程は早期に満席になることがあります。

特に、土日開催の会場研修や、アクセスの良い都市部での開催は申し込みが集中しやすいです。

募集開始日を確認し、募集開始後すぐに申し込むことをお勧めします。柔道整復研修試験財団のWebサイトやメールマガジンで、募集開始の情報をチェックしておきましょう。

開業予定日が決まっている場合は、逆算して余裕のある日程で受講できるよう、早めに計画を立ててください。

優先度が低いと受講できない可能性がある

前述の通り、申込者が多い場合は優先度によって受講者が決定されます。

「将来的に届出を予定している」という優先度の低い方は、希望する回で受講できない可能性があります。

開業予定日や届出予定日が具体的に決まっている場合は、申込書にその旨を記載することで優先度が上がります。可能な範囲で具体的な予定を示すとよいでしょう。

また、複数の日程に申し込みの準備をしておき、第一希望がダメだった場合にすぐに次の日程に申し込めるようにしておくと安心です。

オンライン受講の場合は通信環境を整える

オンライン(Web)で受講する場合は、安定した通信環境を整えておくことが重要です。

オンライン研修では、2日間にわたってリアルタイムで講義に参加する必要があります。途中で通信が切れたり、音声や映像が乱れたりすると、研修の内容を十分に理解できなくなります。

推奨される環境として、安定したインターネット回線(有線LAN推奨)、十分なスペックのパソコンまたはタブレット、静かな受講環境、Webカメラ・マイク(参加確認のため必要な場合あり)を準備しましょう。

事前に接続テストを行い、問題がないことを確認しておくことをお勧めします。万が一、当日に通信トラブルが発生した場合の連絡先も確認しておきましょう。


まとめ

柔道整復師の管理者研修(施術管理者研修)は、接骨院・整骨院で施術管理者になるために必要な研修です。2018年4月以降、施術管理者として届出を行うためには、実務経験に加えて、この研修の修了が要件となっています。

研修を受講するためには、柔道整復師としての実務経験(現在は3年以上)が必要です。研修は2日間で行われ、職業倫理、適切な保険請求、施術所管理、安全な臨床などを学びます。受講費用は16,500円(税込)です。

修了証の有効期限は5年間で、期限が切れる前に更新研修を受講する必要があります。

独立開業を目指す方はもちろん、就職・転職でのアピール、職場での昇給につなげたい方も、早めに受講しておくことをお勧めします。募集開始後は早めに申し込み、スムーズに受講できるよう準備を進めてください。


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