整骨院でのマイナ保険証導入ガイド|補助金・協力金で賢く対応する方法
2024年12月2日から従来の健康保険証が廃止され、整骨院でもマイナンバーカードを使った保険証確認が本格化しています。
「導入費用が心配」「手続きが複雑そう」とお悩みの院長先生も多いのではないでしょうか。
実は、整骨院がマイナンバーカード対応のシステムを導入する際には、最大41,000円の補助金に加え、利用促進のための協力金5万円も受け取れる制度があります。
本記事では、整骨院におけるマイナ保険証導入の手順から、補助金・協力金を最大限活用してコストを抑える方法まで、わかりやすく解説します。
マイナ保険証とは?整骨院でも義務化された理由
マイナ保険証の概要
マイナ保険証とは、マイナンバーカードに健康保険証の機能を搭載したものです。患者さんがマイナンバーカードをカードリーダーにかざすだけで、保険資格を電子的に確認できる仕組みになっています。
2024年4月から整骨院・接骨院でもオンライン資格確認の導入が義務化され、同年12月2日以降は従来の紙の健康保険証が新規発行されなくなりました。これにより、整骨院でもマイナンバーカードによる資格確認への対応が必須となっています。
義務化の背景と目的
なぜ整骨院でもマイナ保険証対応が義務化されたのでしょうか。その背景には、以下のような課題がありました。
まず、従来の保険証では、患者さんの転職や退職によって保険資格が変わった場合、施術所側で把握することが困難でした。その結果、資格喪失後の保険証で施術を行ってしまい、後から返戻(へんれい)が発生するケースが少なくありませんでした。
マイナ保険証を導入することで、リアルタイムで保険資格を確認できるようになり、こうした返戻リスクを大幅に軽減できます。また、保険証情報の手入力が不要になるため、入力ミスの防止や受付業務の効率化にもつながります。
整骨院で導入する「オンライン資格確認(資格確認限定型)」とは
オンライン資格確認(資格確認限定型)の仕組み
整骨院で導入するオンライン資格確認は「資格確認限定型」と呼ばれ、病院や薬局で使われているシステムよりも簡易的な仕組みになっています。
資格確認限定型では、患者さんの保険資格情報(加入している保険の種類、記号番号、有効期限など)のみをオンラインで照会します。医療機関のように診療情報や薬剤情報を取得する機能はありませんが、その分、一般的なインターネット環境があれば導入できるのが特徴です。
専用回線の敷設や大がかりなシステム構築は不要で、スマートフォンやタブレットでも運用できるため、小規模な整骨院でも比較的スムーズに導入できます。
導入によるメリット
整骨院がオンライン資格確認を導入することで、以下のようなメリットが得られます。
受付業務の効率化として、保険証の記号番号を手入力する必要がなくなります。カードリーダーで読み取るだけで情報が自動的に取得されるため、入力作業にかかる時間を大幅に短縮できます。
入力ミス・返戻の防止も大きなメリットです。手入力では避けられなかった転記ミスがなくなり、正確な保険情報で請求できるようになります。また、資格喪失している保険証での施術を未然に防げるため、返戻対応の手間とコストを削減できます。
患者さんの利便性向上にもつながります。受付での待ち時間が短縮され、保険証を忘れた場合でもマイナンバーカードがあれば対応可能です。
導入までの手順:整骨院が行う5ステップ
整骨院でマイナ保険証対応を始めるには、以下の5つのステップで進めていきます。
STEP1 使用端末とカードリーダーの選定
まずは、オンライン資格確認に使用する機器を選定します。主に以下の3つのパターンがあります。
パターン①:NFC対応スマートフォン・タブレット単体 NFC機能を搭載したスマートフォンやタブレットであれば、専用のカードリーダーなしでマイナンバーカードを読み取れます。初期費用を抑えたい場合におすすめです。
パターン②:スマートフォン・タブレット+Bluetoothカードリーダー 端末にNFC機能がない場合や、読み取り精度を高めたい場合は、Bluetooth接続のカードリーダーを併用します。
パターン③:Windowsパソコン+有線カードリーダー 既存のパソコンを活用したい場合は、USB接続の有線カードリーダーを使用する方法が一般的です。安定した動作が期待でき、受付カウンターに据え置きで使用する整骨院に適しています。
STEP2 施術所等向け総合ポータルサイトへの登録
機器の選定が済んだら、「施術所等向け総合ポータルサイト」にアクセスしてアカウント登録を行います。
登録には以下の情報が必要です。
- 氏名(施術管理者)
- 所属機関名
- 登録記号番号(受領委任の届出時に付与された番号)
- 連絡先(電話番号・メールアドレス)
登録完了後、ログインIDとパスワードが発行されます。これらは今後の申請手続きで使用するため、大切に保管してください。
STEP3 利用開始申請の実施
ポータルサイトにログインし、オンライン資格確認の利用開始申請を行います。
申請画面では、施設の基本情報や職員数などを入力し、必要書類を添付して提出します。申請内容に不備がなければ、数日〜数週間で承認されます。
STEP4 アプリのダウンロードと初期設定
申請が承認されたら、「マイナ資格確認アプリ」を使用する端末にインストールします。
アプリを起動し、ポータルサイトで発行された機関コードやIDを入力して初期設定を完了させます。設定が完了すると、実際にマイナンバーカードを読み取って資格確認ができるようになります。
STEP5 運用開始準備とスタッフ教育
システムの準備が整ったら、実際の運用に向けてスタッフ全員で操作手順を確認しましょう。
基本的な受付の流れは以下のとおりです。
- 患者さんにマイナンバーカードの提示を依頼
- 本人確認(顔認証または暗証番号入力)
- カードリーダーでカードを読み取り
- 資格情報の表示を確認
- 情報を保存して受付完了
マイナンバーカードをお持ちでない患者さんへの対応方法(資格確認書の確認など)も併せて周知しておくと、スムーズに運用を開始できます。
補助金・協力金制度を活用してコストを抑える
整骨院がマイナンバーカード対応を進める際には、国の補助金・協力金制度を活用することで、導入コストを大幅に抑えられます。
補助金(導入支援金)の概要
オンライン資格確認の導入にかかる費用を支援する補助金制度があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助上限額 | 41,000円 |
| 対象機器 | 汎用カードリーダー、スマートフォン、タブレットなど |
| 申請期限 | 2025年2月1日 |
| 申請回数 | 1施設につき1回限り |
カードリーダーやスマートフォン、タブレットの購入費用が補助対象となります。すでに導入済みの場合でも、期限内であれば遡って申請できる場合があります。
協力金(利用促進支援)の概要
補助金とは別に、厚生労働省ではマイナ保険証の利用促進に取り組む施術所に対して「協力金」を支給しています。
協力金の支給額は5万円で、柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師が対象です。
この協力金は、オンライン資格確認を導入し、患者さんへのマイナ保険証利用を促進する活動を行った施術所に支給されます。補助金と併用できるため、合計で最大9万円以上の支援を受けられる可能性があります。
支給要件と申請に必要な書類
協力金を受け取るためには、以下の要件を満たす必要があります。
支給要件
- オンライン資格確認を導入し、運用を開始していること
- 運用開始日をポータルサイトに登録していること
- マイナ保険証の利用促進活動(院内での案内・チラシ掲示など)を行っていること
- 取組報告と口座情報をポータルサイトで登録していること
申請に必要な書類
- 振込先口座の通帳コピー(表紙と見開き1ページ目)
- 口座確認書類
申請時の注意点
補助金・協力金を確実に受け取るために、以下の点に注意してください。
運用開始日は早めに登録する ポータルサイトへの運用開始日の登録が遅れると、協力金の支給時期も遅れる可能性があります。運用を開始したら速やかに登録しましょう。
申請内容に不備がないか確認する 書類の不備や情報の誤りがあると、支給が遅延したり、最悪の場合は返還対象となることもあります。申請前に入力内容を再確認し、正確な情報を登録することが重要です。
申請期限を厳守する 補助金には申請期限(2025年2月1日)が設けられています。期限を過ぎると申請できなくなるため、早めの対応をおすすめします。
よくある質問(FAQ)
Q. 補助金と協力金は同時に申請できますか?
A. はい、併用可能です。
補助金(導入支援金)と協力金(利用促進支援)は別々の制度のため、それぞれの対象条件を満たせば両方を受け取ることができます。導入費用の補助で最大41,000円、利用促進の協力金で5万円、合計で最大9万円以上の支援を受けられます。
Q. 補助対象外になる機器はありますか?
A. PC本体や設定作業費は補助対象外です。
補助金の対象となるのは、カードリーダーやスマートフォン、タブレットなどの機器購入費用です。パソコン本体の購入費用や、業者に依頼した場合の設定作業費・導入サポート費用は補助対象外となりますのでご注意ください。
Q. わからないことがあった場合、どこに問い合わせればよいですか?
A. オンライン資格確認等コールセンターにお問い合わせください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 電話番号 | 0800-080-4583(通話無料) |
| 受付時間 | 平日 8:00〜18:00 / 土曜 8:00〜16:00(祝日除く) |
導入手順や申請方法、トラブル対応など、オンライン資格確認に関する疑問は上記窓口で対応してもらえます。
まとめ
整骨院におけるマイナンバーカード(マイナ保険証)対応は、2024年12月の保険証廃止に伴い、すべての施術所で必要となっています。
導入には一定の費用がかかりますが、**補助金(最大41,000円)と協力金(5万円)**を活用すれば、実質的な負担を大幅に軽減できます。
導入の手順をまとめると、以下の5ステップです。
- 使用端末とカードリーダーの選定
- 施術所等向け総合ポータルサイトへの登録
- 利用開始申請の実施
- アプリのダウンロードと初期設定
- 運用開始準備とスタッフ教育
補助金の申請期限は2025年2月1日までとなっています。まだ導入がお済みでない整骨院は、早めに手続きを進めることをおすすめします。
オンライン資格確認の導入は、返戻リスクの軽減や受付業務の効率化など、日々の院運営にもプラスの効果をもたらします。補助金・協力金を賢く活用して、スムーズな導入を実現しましょう。
整骨院の開業・設備についてお悩みの方へ
マイナ保険証対応だけでなく、整骨院の開業準備や物療機器の導入でお困りのことはありませんか?
「物療機器販売本舗」では、整骨院・接骨院向けの物療機器に関する情報を幅広くご紹介しています。
機器導入のポイントや支援など、院経営に役立つ情報をお届けしていますので、ぜひご覧ください。
▶ 詳細ははこちら
オンライン資格確認の導入は、返戻リスクの軽減や受付業務の効率化など、日々の院運営にもプラスの効果をもたらします。補助金・協力金を賢く活用して、スムーズな導入を実現しましょう。
